新春のご挨拶
2021年1月6日
謹んで新春のお慶びを申し上げます
新型コロナ禍中の年明けとなりましたが、皆様にとって素晴らしい一年となりますよう心からお祈り申し上げます。
さて、ある知人から私宛に一通の年頭の挨拶状をいただきました。
その返信のため、私が送らせていただいた手紙の内容を皆様にもお届けしたく、以下その全文を掲載させていただきます。
【※以下、手紙の全文】
拝啓
新型コロナ禍中の年明けとなり、何かとご不安ご不自由の事と存じ上げます。
この事態が、一刻も早く終息することを、切に祈願するところであります。
一方、世間では、感染者や医療従事者に対する差別、孤立などによる自殺者の増加などが問題となり、人の心の在り様が問われています。
また社会では、現代経済と人の命とが天秤にかけられる事態となり、結果として、両立が大変困難であることが浮き彫りとなっている様に見受けられます。
経済も重要なのでしょう。しかしもっと大切なのは人の命のはずです。
今こそ、私たちは、本当に大切なものを問い直す時期だと感じております。
専らお寺の使命は、こうした困難な時にこそ人の心を導き正すものです。
今年の世相を表す言葉が「密」に決まり、清水寺貫主による揮毫がなされたとの事。
密といえば、「三密」を思い浮かべます。
仏教でいうところの三密とは、身と口と心を調え、仏と自分が一体になる修行のことを言います。
すなわち、相手と自分とが一つになる姿とも言うこともできます。
お釈迦様は、誰しもが繋がり合い、共に生かし合っている一つの命だとお示しです。
願わくは、お互いを思いやり、助け合い、みんなの心が一つとなって、素晴らしい年となることを祈念して、年頭のご挨拶とさせていただきます。
末筆ながら、益々のご健勝とご多幸を心からお祈り申し上げます。
敬具
【※以上、手紙の全文】
長文になり、最後までお読みいただき有り難うございました。
今年は丑年。
牛が歩むがごとく、急がず、焦らず、今に落ち着いて共に過ごして参りましょう。
住職 謹白
※以下、年頭祈願会の様子。
今年一年、皆様の平安と繁栄と、新型コロナウィルス終息祈願をご本尊さまにお祈り致しました。